配信エラーコード
機能概要
メール配信エラーのエラーコードはRFC1893で定義されたコードとなります。
フォーマットは「x.x.x」(xは数値が入る)の数字3桁の形式となり、
最上位である一桁目には状態に応じて「2」「4」「5」のみが入ります。
エラーコードの詳細
1桁目のエラーコード内容
エラーコード | 内容 |
---|---|
2.x.x | 成功 |
4.x.x | 一時的なエラー |
5.x.x | 恒久的なエラー |
4.x.x 一時的なエラー
- エラーコードが「4.x.x」のものは、メールそのものは有効ですが送信する過程で、メールが一時的に届かない状態を指します。
- 再度送ることで、届く可能性があります。
-
一時的なエラーに関しては送信先メールアドレスごとに一時的なエラーが返ってきた時刻を起算とし、24時間再送を試みます。
再送を試みる間隔については、起算時刻の直後は3分に1回再送し、その後徐々に再送する間隔が空いて再送し、最大15分間隔で再送していきます。 -
24時間経っても届かなかった場合に、再送処理終了後、配信ログにエラーコードを反映します。
また、一時的なエラーが発生したメールアドレスのエラー回数は配信エラー管理にエラー1回とカウントします。
5.x.x 恒久的なエラー
- エラーコードが「5.X.X」のもので、次回以降届く見込みがないメールアドレスとして規定されています。
- 送信を成功させるには、アドレスなどの変更が必要です。
- メールアドレスの変更や、登録時の打ち間違いが代表的なエラーの理由です。
※ エラーコードが 5.0.0 は未定義の恒久的なエラーです。未定義のため、エラーの原因は特定できません。
2桁目以降のエラーコード内容
x.1.xのエラーコードはメールアドレスの状態に対するエラーになります。
エラーコード | 内容 |
---|---|
x.1.0 | アドレスに関する何らかのエラー |
x.1.1 | メールボックスが存在しない |
x.1.2 | ドメインが存在しない |
x.1.3 | アドレスが文法的に不正 |
x.1.4 | アドレスの宛先が一意に決められない。(複数の受取人にマッチした) |
x.1.5 | アドレスは有効 |
x.1.6 | メールボックスが移動されたが、転送先の指定はない |
x.1.7 | 差出人のアドレスが文法的に不正 |
x.1.8 | return pathのアドレスが不正 |
x.2.xのエラーコードはメールボックスの状態に対するエラーになります。
エラーコード | 内容 |
---|---|
x.2.0 | メールボックスに関する何らかのエラー |
x.2.1 | メールボックスは存在するが無効化されている |
x.2.2 | メールボックスのディスク容量制限を超えている |
x.2.3 | メッセージの長さがシステム管理上の限界を超えている |
x.2.4 | メーリングリスト展開時の問題 |
x.3.xのエラーコードはメールシステムの状態に対するエラーになります。
エラーコード | 内容 |
---|---|
x.3.0 | メールシステムに関する何らかのエラー |
x.3.1 | メールシステムの能力を超えている |
x.3.2 | 高負荷、メンテナンス等の理由によってメールを受け付けられない |
x.3.3 | 送信時に使用した機能を受取サーバーがサポートしていない |
x.3.4 | 1通あたりのメッセージサイズ制限を超えている |
x.3.5 |
このメッセージを受け取れるように正しく設定されていない |
x.4.xのエラーコードはネットワークの状態に対するエラーになります。
エラーコード | 内容 |
---|---|
x.4.0 | ネットワークに関する何らかのエラー |
x.4.1 | 接続に対する応答がない |
x.4.2 | 接続がタイムアウトし、配送を完了できなかった |
x.4.3 | ディレクトリサーバー(DNSサーバー等)が動作していない |
x.4.4 | ディレクトリサーバー(DNSサーバー等)の動作が不良 |
x.4.5 |
メールシステムが混雑していて、配送できない |
x.4.6 |
配信ループが発生した |
x.4.7 |
メッセージが古すぎるため、受取が拒否された |
x.5.xのエラーコードは配信プロコトル実行失敗に関する状態に対するエラーになります。
エラーコード | 内容 |
---|---|
x.5.0 | プロコトル実行に関する何らかのエラー |
x.5.1 | SMTPの発行順序もしくはサポートされていないコマンドを発行したことによるエラー |
x.5.2 | コマンドの文法的なエラー |
x.5.3 | プロトコルとして配送不可能な数の受取人が指定された |
x.5.4 | コマンドの引数が理解できない |
x.5.5 |
プロトコルのバージョンが合っていない |
x.6.xのエラーコードはメッセージのコンテントもしくはメディアに関する状態に対するエラーになります。
エラーコード | 内容 |
---|---|
x.6.0 | コンテントもしくはメディアに関する何らかのエラー |
x.6.1 | メディアがサポートされていない |
x.6.2 | 必要なコンテントの変換が許可されていない |
x.6.3 | 必要なコンテントの変換を行うことができない |
x.6.4 | コンテントの変換により何らかのデータが失われた |
x.6.5 |
変換に失敗した |
x.7.xのエラーコードはセキュリティ、運用ポリシー上の問題に関する状態に対するエラーになります。
エラーコード | 内容 |
---|---|
x.7.0 | セキュリティ、運用ポリシーに関する何らかの転送エラー |
x.7.1 | 送信者による送信を拒否された |
x.7.2 | 指定されたメーリングリストに対する送信を拒否された |
x.7.3 | 必要なセキュリティ化プロトコルの変換が許可されていない |
x.7.4 | 必要なセキュリティ化機能がサポートされていない |
x.7.5 |
暗号の復号に必要なキーが存在しない、または誤っている |
x.7.6 |
暗号の復号に必要なアルゴリズムがサポートされていない |
x.7.7 |
メッセージの改変により、復号に失敗した |